1. 資産・負債・資本・費用・収益
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図1.9 負債の増加に関する取引
(8) 負債の増加−負債の減少
例) 子羊商店は、毛刈商店から現金\500,000を借り入れ、首切商店からの借入金\500,000の返済にあてた。
| (借) |
借入金 |
500,000 |
(貸) |
借入金 |
500,000 |
借入金という負債が減少し、同じく借入金という負債がその分だけ増加したので、結果として負債は変化ありません。資産、資本も変化はありません。
(9) 負債の増加−資本の減少
例)
(原理的にはありそうだけど、いい例が見当たりません。)
負債が増加したので、負債の増加ベクトル(青色の下方向の矢印↓)を書きます。また、資本が減少したので、資本の減少ベクトル(赤色の下方向の矢印↓)を書きます。
資産の金額に変化はありませんが、その内訳を見ると資本が減少して負債が増加したので、資産棒をその分だけ下にずらします(赤の点線の四角部分がカットされ、青の点線の四角部分につけ加わる)。
(10) 負債の増加−費用の発生
例)
小鳥書店は猿猫実業より書籍「猿でも受かる!簿記究極の技」
\100,000を仕入れ、費用は約束手形を振り出して支払った。
| (借) |
仕入 |
100,000 |
(貸) |
支払手形 |
100,000 |
仕入という費用が発生したので、まだ資本は減少していないが、資本の減少につながることを示すためのベクトル(赤色の下方向の点線の矢印)を書きます。また、費用の発生が原因で支払手形という負債が増加したので、負債の増加ベクトル(青色の下方向の矢印↓)を書きます。
資産の金額に変化はありませんが、その内訳を見ると資本が減少して負債が増加したので、資産棒をその分だけ下にずらします。
Page1-2での例のように、総金額が増えたように見えることから起こる混乱もこれで解決できます。総金額が増えたように見えるのは、負債の増加分が足されたけれど、資本の減少分が引かれていないからです。資産棒でいえば、赤色の点線部分が引かれていないので、総金額が増えたように見えます。