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級商業簿記項目 第一
第一 簿記の基本原理
5. 証ひょうと伝票
ウ. 伝票の集計
(1.1) 伝票の種類
入金伝票
・・・ 現金の入金取引を記録する。
出金伝票
・・・ 現金の出金取引を記録する。
仕入伝票
・・・ すべて掛で仕入れたと仮定した仕入取引を記録する。
売上伝票
・・・ すべて掛で売ったと仮定した売上取引を記録する。
振替伝票
・・・ その他の取引を記録する。
仕訳伝票
・・・ 借方と貸方の勘定科目、金額の欄を設け、すべての取引を記録する。
仕訳伝票のみを利用する場合を
単一伝票制
、
2種類以上の伝票を利用する場合を
複数伝票制
という。
複数伝票制には、3伝票制と5伝票制がある。
参照. 3伝票制、5伝票制
⇒
3級 第一 5.イ. 伝票
(1.2) 日計表
日計表:
一日分の伝票の各勘定の借方と貸方の金額を勘定科目別に分類・集計し、一つの表にまとめた試算表の一種である。
伝票を種類別に集計して作成する
入金日計表
、
出金日計表
、
仕入日計表
、
売上日計表
、
振替日計表
のほか、すべての伝票から作成する
仕訳日計表
がある。
伝票式会計:
伝票を仕訳帳や補助簿として、また仕訳日計表を総勘定元帳として利用する会計方法。
伝票を仕訳帳として利用する場合
(取引)
→
伝票
→
日計表
→
総勘定元帳
→
試算表
→
財務諸表
集計
│
転記
集計
決算整理
└──
─→
補助元帳
日計表を総勘定元帳として利用する場合:
試算表兼用元帳
(取引)
→
取引証票
→
伝票
→
日計表
→
試算表兼用元帳
→
精算表
→
財務諸表
│
集計
転記
決算整理
└───
─
──
──
───
─→
補助元帳
(2) 仕訳伝票
すべての取引について、仕訳の形式で記入する。
そして、勘定科目別に貸借の金額を集計し、仕訳日計表を作成する。
仕訳日計表から総勘定元帳へ転記してもよいが、日計表に残高欄と累計額欄を設けて
試算表兼用元帳
とするほうが転記の手間が省けて合理的である。
仕訳伝票
平成12年1月14日
仕入
24,000
買掛金
24,000
仕訳伝票
平成12年1月14日
現金
30,000
売上
30,000
仕訳伝票
平成12年1月14日
交通費
10,000
現金
10,000
仕訳伝票
平成12年1月14日
当座預金
2,000
受取利息
2,000
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